さとやま

里山研究会ニュースレター
第4号
1993年2月27日発行

「ワークショップ・里山の現状 '93」

あちこちで身近な自然がなくなっているなかで,これでいいのかといった疑問がだされています。個々の事例は,ゴルフ場建設であったり,宅地造成・公園建設・環境整備事業などいろいろであるが,これらすべてが里山の問題に集約でき,多くの人々が,里山に関する理論の必要性に気づきつつあるといえるでしょう。理論を求める基礎的作業として,第1回目のワークショップ「里山の現状」を1992年3月に開きましたが,今年もさらに広い視点からの「里山の現状」を探りたいと思います。

(田端英雄)

主催:京都大学生態学研究センター・里山研究会

後援:日本生命財団

日時:1993 3/18(木)19(金)20(土・祝:エクスカーション)

場所:京大会館(京都市左京区吉田阿達町)

お問い合わせは

京大生態学研究センター  TEL:075-753-4250または753-4240
            佐久間まで  FAX:075-753-4253

プログラム:

3月18日(木)

〜里山の価値と管理〜

 9:30〜 受付
10:00〜 開会挨拶・趣旨説明              田端英雄(京大生態研センター)
10:30〜 セッション1
        「里山の緑の意味」              中村一(京大農学部)
        「都市の里山」                  只木良也(名大農学部)
12:00〜 昼食
13:00〜 セッション2
        「里山の権利関係−入会地を中心に」
                                        青嶋敏(愛知教育大)
        「里山に対する大阪府のとりくみ」
                                        榎幹雄(大阪府立農林技術センター)
        「市民による里山管理の試み」    すぎ本育生・木野健志(環境市民基金設立準備会)
(15:00〜15:20  休憩)
16:00〜 総合討論
18:30〜 懇親会

3月19日(金)

〜里山の自然〜

10:00〜 セッション3
        「人里の生物  —ホタルを例に—」
                                        遊磨正秀(京大生態学研究センター)
        「溜池の昆虫」                  日比伸子(橿原市昆虫館)
12:00〜 昼食
13:00〜 セッション4
        「雑木林の自然誌」              菅野徹(独協大)
        「マツタケ山の自然誌」          横山和正(滋賀大)
        「里山の菌類とその活用  —ホンシメジの林地栽培」
                                        藤田博美(京都府農林水産部林務課)
        「富山県・呉羽丘陵からの報告」  富山県自然保護団体連絡協議会
(15:00〜15:20休憩)
16:00〜 総合討論

※なお,題名等は変更される場合があるかもしれませんので,あらかじめご了承願 います。

3月20日(土・祝日)

エクスカーション

環境市民基金・森のフィールドを見学します。

集合:バス停洛西高校前(阪急桂駅西口より西2系統で15〜20分)に10:00。

雨天中止とします。山道を歩きますので服装・携行品は各自必要と思うものを。

解散予定15:00。

編集後記および訂正

第3号3ページの私の文中におきまして,ホイッタカーのβ多様度を「環境の不均一性による多様度」と説明しているのは「群集の不均一性による多様度」の誤りですので,訂正します。

(伊東宏樹)